プレイスタイル

ピンボールのプレイスタイルはいくつかありますが、ノーマルに大きく分ければ

・ 静的スタイル

・ 動的スタイル

の2種類です。

この他に、特殊なスタイルとして、クロスハンドスタイル、エイミングスタイルを例に挙げます。

静的スタイルは、ボールの動きを無駄なく最低限にして、ボールコントロールしながらプレイするスタイルです。ほとんどのプレイヤーがこのスタイルでプレイしています。ボールをできるだけ確実に処理する事を重きに置いているスタイルで、マルチボールの際には、フリッパー上にボールをいくつかホールドしながらプレイします。トーナメントでは圧倒的に有利で確実なプレイスタイルです。

動的スタイルは、ボールを止めずにガンガン打ちまくるようなスタイルです。マルチボール中はフリッパーにボールを止めることもありますが、基本的には、全てのボールを動かしてプレイするスタイルです。当然、デメリットが多く、圧倒的な選球眼とディフェンス力で対応するため、上級プレイヤーでしか、あまり見受けられません。例え、上級プレイヤーでもトーナメントでは確実に不利になるため、設定の甘い機種でなければ、勝ちあがることは極めて困難です。しかし、このスタイルのメリットは、ボールの動きも派手ですが、必然的に、プレイヤーの動きも派手になるため、まさにスポーツライクなプレイになります。はたから見ると、異質に見えるかもしれませんが、自分のプレイに没頭し、満足感が得られるスタイルです。

クロスハンドは、文字通り、手を交差させて、左右逆のボタンを押してプレイするスタイルです。特別なトーナメントや、エギジビションマッチ、ハンデ戦などで使用することがあります。American Pinballから発売されているHoudiniでは、プレイ中に強制的にクロスハンドでプレイさせるシーンもあります。第3回IFPA世界大会では、サイドトーナメントとしてクロスハンド部門もありました。その時は、日本人が準優勝しています。

最後にエイミングスタイルです。2015年で引退していると思われているプレイヤーですが、PAPAやIFPA等のメジャートーナメントを5回制覇したRick Stettaという伝説のプレイヤーがいました。彼のプレイスタイルは独特で、低い姿勢でプレイし、ボールが落ちてくる方向と同じ向きに身体を移動させてプレイします。従って、自分の真正面にボールがある状態でプレイするため、とても難解な動作です。常に定位置からボールを補足することになるため、理にかなっています。当初、日本人プレイヤーは、クラゲスタイルと揶揄していましたが、後に、偉大なプレイヤーとして認識を改めました。


(参考動画)